234: 名無しさん@HOME 2015/01/20(火) 23:08:29.07 0.net

祖母のためと思ってついていた嘘を従兄弟がバラした時。
祖母と祖父は村の中ではおしどり夫婦と呼ばれるほど仲が良かった。祖父は仕事で出張に行くと出張先から毎日手紙を書いた。祖母も毎日返事を書いた。

ある日、出張先で祖父が事故でタヒんだ。
家族と村人のみんなは祖母のために祖父がタヒんだ事をひた隠しにした。祖母のために郵便局員は毎日祖父の筆跡を真似て手紙を書き続けた。
それをずーっと続けた。郵便局員が亡くなるとその子どもが郵便局員になって手紙を出し続けた。手紙の最後には必ず家と家族を村で守ってくれとしたため、祖父の出張先に行くことも止めるようにした。
ここまでは私も生まれてなかった頃の話。

みんなで嘘をつき始めて40年経った。祖母は病気になり、しきりに祖父へ会いに行きたいとせがむようになった。
祖母の悲痛な叫びにみんな心を痛めたけど、絶対に誰も真実を語ることはなかった。

それから1年後。この頃から祖母は手紙を書いても、祖父に会いに行くとまでは言わなくなった。
従兄弟が祖母に真実を話したからだった。